故人とのお別れの儀式である葬儀を終えたならば、次は「四十九日法要」となるわけですが、実は四十九日法要までの期間にも行わなければならないことがあります。
また、「してはいけないこと」も意外と多いため、事前に知っておくべきだといえるでしょう。
そこで今回は、「四十九日法要までの過ごし方」について解説していきたいと思います。
四十九日法要までの過ごし方
それではまず、故人とのお別れ後から四十九日法要までの過ごし方をいくつか挙げていきましょう。

①後飾り祭壇を用意し毎日供養する
故人が旅立った後からは、故人を想い冥福を祈りながら四十九日法要まで過ごします。
具体的には、後飾り祭壇を用意し、そこに遺骨や位牌、遺影などを飾ります。
一般的な後飾り祭壇の場合は、最上段に遺影、遺骨、位牌を置き、下段にお供え物やお線香、ロウソク、お花などを置く形となります。(2段ではなく3段の場合には、遺影と遺骨が最上段で位牌を中断に置きます)
仏飯とお水などは毎日取り替え、お花なども枯れる前にしっかりと取り替えます。
お花やお線香は絶えないように気を付け、毎日冥福を祈りましょう。
遺族の毎日の供養の意味合いもありますが、葬儀が終わった後も自宅に弔問客が足を運ぶことも多いため、後飾り祭壇は必要不可欠となります。
ホームセンターや仏具店で購入する選択肢の他にも、葬儀プランに後飾り祭壇が含まれている(費用だけでなく設置もしてくれる)ケースもあります。
②初七日法要を行う
故人が旅立った後の法事としては四十九日法要が有名ですが、実は「初七日法要」もあります。
初七日法要は、その名の通り故人がなくなってから七日目に行う法要です。
仏教では、七日ごと計7回に渡り極楽浄土に行けるかの判決が下されるといわれています。
住職を自宅に招きお経をあげていただき、後飾り祭壇の前でお焼香を行います。
近年では自宅ではなく葬儀場で行うケースも増えてきています。
また、火葬の流れで葬儀場や寺院で行う「繰り上げ法要」や火葬の前に法要を行う「繰り込み法要」があります。
③遺品整理
「故人との思い出をそのまま残しておきたい」といった考えを持つ方は多いですが、気持ちの整理をする上でも遺品整理は重要となります。
遺品整理をすることで精神的な落ち着きが得られますし、親族や親しかった人たちに遺品分けを行うこともできます。
故人を偲びながらゆっくりと整理していきましょう。
④四十九日法要の準備
四十九日と聞くと長いようなイメージがありますが、実際にはあっという間に経ってしまうものです。
そのため、初七日法要や遺品整理などを行いながらも、少しずつ四十九日法要の準備を進めていくべきだといえます。
葬儀後2週間~3週間後くらいのタイミングで住職や親族で四十九日法要を行う日程と会場を決めます。
その後参列者に案内状を送り、出席の有無を確認します。
また、四十九日法要の後にお斎(会食)を行うケースでは、事前に手配しておく必要があります。
僧侶の手配や納骨法要の手配もこのタイミングで行いましょう。
そして最も重要となるのが、「本位牌」の用意です。
仏具店に依頼して作成するケースが多いですが、近年ではネット依頼で作成してもらうこともあります。
四十九日法要では、「魂入れ」や「開眼供養」が行われるため、本位牌は絶対に必要となります。
当日までに本位牌が間に合わないといったことがないように、余裕を持って早めに手配しましょう。
ちなみに、「四十九日法要をやらない」というケースも稀にあります。
ただしこれは故人や喪主の意思で行わないケースがほとんどであるため、基本的には無宗教葬であっても執り行うべきだといえるでしょう。

四十九日法要までにしてはいけないこと
それでは最後に、四十九日法要までにしてはいけないことをいくつか挙げておきましょう。
①神社への参拝
四十九日が終わるまでは基本的に神社への参拝は控えましょう。
鳥居の前で祈るだけならばOKとする地域もあります。
②結婚式や入籍、七五三などの祝い事
四十九日法要が終わるまでは、基本的に祝い事は避けた方が良いとされています。
結婚式などキャンセルが難しい場合には、事前に両家の了承を得た上でお祓いをしましょう。
③新年の挨拶や年賀状の送付
新年の挨拶や年賀状の送付は、その年を無事に過ごせた祝いという意味合いがあるため、四十九日法要問わず避けた方が良いといえます。
喪中はがきを送り挨拶できないことをお詫びしましょう。
まとめ
今回は、「四十九日法要までの過ごし方」について解説してきました。
・後飾り祭壇を用意し毎日供養する
・初七日法要を行う
・遺品整理
・四十九日法要の準備
大切な人を失った悲しみに暮れたくなりますが、葬儀後から四十九日法要の間には意外とやらなければならないことが多く存在します。
ある程度の日数があるため急ぐ必要はありませんが、少しずつ準備に取り掛かるようにしましょう。